2024年3月6日(水)
明里を羽田空港まで送りに行った。

春休みを利用して明里は2週間ボストンへ行く。義姉の友人が国際結婚してボストンに住んでおり、明里の面倒を見てくれるという。とてもありがたい話だ。

明里は出発前に張り切ってマニキュアを塗り、髪の毛を日本人らしく黒髪に戻した。

途中、渋滞はあったものの、羽田空港には順調に着いた。ただ、海外旅行経験に乏しい我が家は、″ESTA″(電子渡航認証システム)というものがあることを知らず足止めを食らった。格安航空券を予約し、パスポートがあれば大丈夫だと思っていた。
ユナイテッド航空のチェックイン・カウンターで冷ややかに説明を受けた。16:50の便に搭乗するには、15:15までに許可が下りなければ搭乗できないと言う。あと1時間しかない。大慌てで明里はスマホで″ESTA″に申請した。父親なのに恥ずかしながら、脂汗をかいて見守るだけだった。
残念ながら15:15までに許可が下りず、キャンセル扱いになるのかと思いながらカウンターへ行った。明里のスマホで″ESTA″の「申請済み・承認保留中」の画面を見せたら、「あと30分以内に下りればギリギリ乗れるので、駆け込めるように準備しておいて」と言われた。「さっきも1時間で許可が下りた人がいたから、何とか間に合うのでは」ということだった。
15:30頃、明里のバイト先の友達が見送りに来てくれ、明里に紹介してもらった。
15:45頃、カウンターへ向かいながら、明里がスマホで確認したら承認が下りていた。

三人で喜んだのも束の間、明里はすぐにスタッフに誘導してもらい、出発口へと向かった。

去年、シドニーへ行く明里を見送った時は、心配で感傷的にもなった気がするが、今回はドタバタでそれどころではなかった。″ESTA″は通常、余裕を持って3日前までには申請しておくものらしい。

展望デッキで明里が乗ったであろう飛行機を見送った。明里にLINEで伝えようと二人で写真を撮った。疲れ切った表情をしていて笑える。明里からの返信も笑っていた。
若林泰弘