僕が明里を保育園へ迎えに行くと、いつも明里はまっすぐ家へ帰ろうとせず、寄り道して遊びたがった。

過ごしやすい時期ならともかく、冬場は寒いのだから、すぐに家へ帰ればいいものを明里は外で遊びたいと言う。

特に公園のブランコがお気に入りで、明里は背中を押してと僕にせがんだ。

 思い切り押してやると喜んだので、僕もつられて楽しくなってしまい、ついつい暗くなるまで遊んでしまうのだった。

若林泰弘

投稿者 akari