秩父三社を巡ろうと思い立った時に、まず参拝順を考えた。三峯神社が結構、山奥にあるので最初に行くのが無難だろうと思った。実際、僕は三社を巡った二回とも最初に三峯神社へ行った。その次に途中の秩父市街地にある秩父神社、三番目がこの寶登山神社という具合だった。

ただ、それぞれの神社周辺で食事などしながらのんびりすると、道路の混雑状況によっては寶登山神社に着くのは午後も夕方近くになってしまう。寶登山神社の近くには「ロープウェイ」があるし、長瀞駅の向こう側には「長瀞岩畳」があって散策もしてみたい。天然氷でつくられた「かき氷」も食べたい、とか言ってると時間がどんどんなくなっていく。

それに、お賽銭や御朱印の他、娘にねだられるがまま御守を買い、おみくじを引いて・・・なんてしていると、お金もどんどんなくなっていく。三社巡りなだけに三倍の速度でお金は減っていく。日頃、温厚な家族でも、互いについイラっとして喧嘩にもなりかねない。

でも、ここで、「なんで参拝して早々、喧嘩をしなければならないんだ」と冷静になる必要がある。そうすれば、家庭内の円満を保つことができるし、参拝の御利益として「時間とお金の使い方には計画と我慢が必要だ」という教訓を得ることができる(気がする)。

そんなんだったら、最初から参拝に行かない方がよくね?と明里にツッコまれそうだが。

若林泰弘