「黒山三滝」は室町時代から山岳仏教の修験の霊山としての歴史があるらしい。

画像映えするような大きな滝はないが、実際に修行が行われていた厳格な雰囲気がある。

また、黒山三滝は「顔振峠」を周遊できるハイキングコースとなっている。「顔振峠」は奥州へ逃れる源義経と弁慶が景色の良さに振り返りながら登ったという言い伝えが残る。追手が来ていないか振り返りながら登った、という気もするが、それだと美談にならない。

この辺りは、中世の古道・鎌倉街道から外れており、顔振峠を越えて源義経と弁慶が奥州へ向かったという話は現実味がある。

さらに、渋沢平九郎自決の地が近くにある。渋沢平九郎といえば、大河ドラマ「青天を衝け」での壮絶な最期が印象深い。写真で見るとイケメンで、「青天を衝け」で彼を演じた岡田健史と風貌が重ならなくもない。

最寄りの駐車場に着いて車から降りた瞬間、いわゆるマイナスイオン(だと思っている)をすごく感じた。明里は、小学生の時に行ったキャンプの空気を思い出すと言っていた。

周辺はシダ植物をはじめとする暖地性植物の宝庫としても知られているようだ。

歴史上の緊迫感と、浄化感ある自然に満ちたスピリチュアルな場所である。

若林泰弘