・・・大平山のヤマツツジと眺望・・・

 嵐山渓谷と一体を成す大平山は、日本の山で同名の山が多数あると思われるが、この山は独立峰で179mの高さがあり4道の登山ルートがある。これら登り口4ケ所には「案内図板」が掲げられていて解りやすい。何れの道も大通りから別れて15分~20分程で登れる比較的簡単で安全な山といえる。

 登り口の一つは、嵐山街地を外れた大平山東側の春日神社の脇道を通り杉林のなか343段の階段を登る東道。この道は木立の中を通るので眺望は勿論効かず色彩も無く、ただ足腰を鍛える処と心得ている。

 槻川橋手前200mを右折し見晴らしの効く農家の前を右方向へ行く(左方向は嵐山渓谷)南道。この道も半分は木立なので変化に乏しい。

 嵐山町名発祥の地碑入口の遊歩道脇にある案内板のところを登る西道は、四季何れの季節も楽しめる。特に山頂から下る場合の方が、周辺樹木の色彩や景色を堪能する事ができる。ここの冬場における山道の散策は、葉を落とした木々の其処かしこから小鳥のサエズリを聞きながら、太陽の光を全身に浴びる時間は幸せを感ずる。

 更に、幸せを感ずるのは春先の斜面を彩るヤマザクラとヤマツツジを眺める時だ。落葉樹の下に自生している数百株のヤマツツジの優しい薄紅色は見事で老境の身と心を癒してくれる。

~ つづく ~

投稿者 akari